自己破産するなら夜逃げをした方が良いってウソ・本当?
毎月毎月きちんと返済していたつもりなのに、借金の元金が全然減っていかない…
裁判所から督促状や一括返済通知が届いたけど、返すお金なんて全くない…
借金の連帯保証人になったせいど、自分が大金の返済をしなくてはいけなくなった…
そんなお金の問題で悩んでいる方の中には、「夜逃げ」という手段を考えている方もいるかもしれません。
『夜逃げ』とは、生活をしていく上で最低限必要な家具・電化製品だけを持って、コッソリと住まいを引っ越すことを言います。そして、夜逃げの大きな原因となるのが返済できない借金の悩みです。
なお、夜逃げをテーマにした『夜逃げ屋本舗』のようなドラマや映画もありますので、借金の悩みが無い方にも夜逃げという言葉の知名度は高いと言えます。
そして、中には借金を返すことができない場合には、夜逃げを選ばなくてはいけないと考える人もいるのではないでしょうか?
しかし、それは大きな間違いです。自己破産のような債務整理が制度として認められている現在では、夜逃げを選ぶことはとても賢い選択肢とは言えません。
では、どうして夜逃げをするべきでは無いのか?その3つの理由について、以下では詳しく解説します。
夜逃げをするべきでない3つの理由・デメリット
1.引越し先で住民登録をすることができない!

夜逃げをする場合には、知人・友人はもちろん債権者に対して自分の引越し先がばれてはいけません。そのため、転居先の住所をしられないために、新居で住民登録をすることができないです。
そうなると、国民健康保険の適用、国民年金、選挙権、児童手当の受給など様々な面で支障をきたします。
また、これから子供産まれる予定の方にとっては、出生届を提出することができないデメリットもあります。出生届を出されなかった子供は、戸籍に載らない未就籍児となるので、あなただけでなく子供にとっても良いことは何もありません。
2.取り立てから逃げきれる可能性が低い

夜逃げをすれば必ず借金の取り立てから逃げられるかと言うと、その確率は極めて低いと考えられます。たとえば、あなたがお金を借りている消費者金融の取り立てを避けるために夜逃げをしたとします。
その後、消費者金融は取り立てをあきらめた場合、あなたの債権はどうなるかご存知ですしょうか?
消費者金融が取り立てをするのが不可能と判断すれば、その債権はサービサーと呼ばれる取り立て専門業者に委託するか、債権そのものを売却します。
サービサーは取り立てのプロです。どんな手段を使ってもあなたが逃げた先の住まいを割りだそうとします。中にはあなたの住所を調査するために、サービサーが探偵(興信所)に依頼するケースもあるでしょう。
そのような捜索のプロからこれから先、何年も逃げ切れる可能性は残念ながらほとんどありません。
3.夜逃げしても借金は減らない

消費者金融からの借金の消滅時効のは5年だから、5年さえ逃げきれば借金がチャラになる。そう考えて、なんとか5年間辛抱しようと考えている方もいるかもしれません。
しかし、5年間が経過したからと言って借金がチャラになるとは限らないです。というのは、債権者側の時効の中断の訴えを起こせば、消滅時効が適用されないケースがあるからです。
そのため、5年間逃げ切ったからと言って、借金がなくなる保証はありません。むしろ、支払いを延滞してい分の遅延損害金や延滞利息も計上されるため、借金は雪だるま式に増えています。
以上が夜逃げをすることの3つのデメリットです。
紹介した内容をご覧になって分かるように、借金問題を解決する手段として、夜逃げは決しておすすめできる方法ではありません。。実際、お金の問題で夜逃げをしている人は、今は非常に減っています。
現在は借金問題の解決には債務整理(自己破産や個人再生)というやり直しの制度が国から認められているのですから、今後の生活に困る夜逃げを選ばずに、そちらを活用するべきです※。
※ 自己破産にもデメリットはありますが、夜逃げほどではありません。自己破産のメリット・デメリットについて、詳しくは次の記事をご参照ください。
自己破産のデメリットとメリット
なお、債務整理の方法について詳しく知りたい方や、借金問題の解決方法については、法律事務所(弁護士事務所)で相談することができます。
次のページにも借金問題に強く、相談無料の法律事務所を紹介していますので、少しでも借金のことで悩んでいるのであれば、ぜひ相談をされてみてください。
債務整理におすすめの法律事務所・弁護士事務所
それから、今の借金をしている相手が闇金(ヤミキン)で、債務整理に応じてくれるか心配という場合には、闇金問題を専門に扱っている法律・法務事務所に相談をすることをお勧めします。
以下の記事では闇金問題に強い法律事務所・法務事務所を紹介していますので、そちらもぜひチェックしてみてください。どの事務所も相談無料です。
【相談無料】闇金に強い!おすすめの弁護士・司法書士事務所
夜逃げをすると住民登録ができないため、今後の生活をしていく上で支障をきたすことになります。
また、夜逃げをしたからと言って、必ずしも返済を逃れるとは限りません。場合によっては遅延利息の分だけ、債務が増えることだってあり得ます。
夜逃げをしたって良いことなんて一つもありません。借金問題で悩んでいるのなら、国が法律で認めている自己破産・個人再生・任意整理などの、債務整理を賢く活用するべきです。