競売の流れ【自宅の競売はどんな風に進められるの?】
自宅の住宅ローンの滞納が続くと、最終的にはあなたの家は差し押さえられ競売※にかけられることになります。
※競売とはローンの支払いができないときに、借り入れ金の担保している不動産を裁判所が売却する仕組みのことのです。なお、競売での落札価格の最低基準は市場の売値よりもはるかに安い金額となるため、たとえ家を売っても大きな残債が残るケースがほとんどです。
では、その競売はどのような流れで進んでいくのでしょうか?
競売をされたことなんて誰も話をしたがりませんし、テレビで紹介される機会もほとんど無いですので、知らない方がほとんどかと思います。そこで、以下では住宅ローンの滞納から、競売後に自宅を立ち退くまでの流れを順に解説していきます。
1.住宅ローンの滞納

住宅ローンの支払いを一回延滞すると、借入先の銀行や金融機関から返済を催促するお知らせが届きます。1ヶ月の延滞だけでは、翌月に2ヶ月分をまとめて払ってくださいと言われる程度でしょう。
ただ、それが2ヶ月、3月続くと徐々に相手からの要求も強くなっていき、お知らせではなく督促状や催促状が届きます。
2.債権者が保証会社に代位弁済を請求

督促状や催促状が届いてもローンを滞納をし続けると、あなたの『期限の利益』が喪失し、債権者は保証会社に代位弁済を要求します。
期限の利益とは債務を一括払いではなく、分割払いの支払いでも構いませんと認めてもらうことになるのですが、それが喪失するということは、一括返済を求めれることになります。
なお、この時点ですでにあなたの債権は保証会社へ移っているため、一括返済はローンを借りている金融機関ではなく、保証会社から求められることになります。
ちなみに、一括弁済が行われた時点で、個人信用情報に事故として記録されるので、いわゆるブラックリスト扱いになり、5~7年間は借金・クレジットカードの新規作成・更新はできなくなります。
※ブラックリストについての解説は、次の記事をご参照ください。
過払い金の返還請求をするとブラックリストに登録される?
3.物件が差押えられ、競売開始

続いて、あなたの物件が差押えられ、それが競売にかけられます。競売に関する情報は、不動産業者でなくても、インターネットでも確認できますので、近所の人にはあなたの家が競売されていることはばれる可能性もあります。
4.立ち退き

競売の落札者との話合いに応じて、物件を明け渡さなくてはいけません。
立ち退きを拒むことをできると考えている方もいるようですが、最終的には強制執行されるので、競売後はどのみち立ち退くのことが必要です。
以上が競売の流れになります。ご紹介したように、自宅が競売にかけられると、最終的には無一文で放り出される可能性があるため、債務者にとっては何のメリットも無い制度です。
ですので、競売で自宅を処分をすることは絶対に避けるようにしなくてはいけません!
なお、競売を回避する方法としては次の記事で紹介した『任意売却』が有効な手段です。
任意売却は住宅支援金融機構も推奨している競売回避方法ですので、住宅ローンの支払いで悩んでいる方はぜひチェックしてみてください。
任意売却のメリット・デメリット【競売される前に確認!】
本記事のまとめ
競売の流れについて、本記事では詳しく解説をしました。ただし、競売は債権者・債務者のどちらにもデメリットの大きい住宅売却方法ですので、任意売却のような手法を活用して、絶対に避けるようにしましょう。