アパート経営に失敗をして借金2000万円を抱えました
借金整理をしたとき、私は50代、会社員をしていました。借金を負うことになったのは、土地活用のアパートを建てたためです。
元々、田んぼとして使っていた土地が道路のために買収されることになり、田んぼの代替地として宅地をもらいました。農地から宅地になったので、固定資産税も高くなり、これまで通り遊ばせておくことはできません。
ただ、代替地の場所も小学校の近くとよい場所だったので、これならばうまくいくだろうと安易に考え、借金をしてアパートを建てることにしたのです。最初の3年ほどは部屋も埋まり、経営は上手くいっていましたが、次第に空室が出るようになりました。
借金が2000万円まで膨れ上がる
10年経つころには、周囲に新しいアパートが増えたこともあり、全く借りてが見つからなくなったのです。リフォーム代なども予想以上にかかり、当初の計画通りに返済もできず、このときで借金はまだ2,000万円ほど残っていました。また、私自身の定年退職が近づいていたため、なんとかしなくては焦っていました。退職後に破産したら、やり直しが効きません。なんとか現状をどうにかしなければと、銀行や弁護士に相談することにしたのです。
借り手が見つからないという精神的負担も、かなり大きくなっていました。弁護士は、以前からお世話になっていた方に頼みました。弁護士、銀行と相談した結果、2棟あるうちの1棟のアパートを売り、借金返済にあてることになったのです。
これで借金はほぼ完済することができました。土地も半分になり、先祖代々の土地を売ってしまったという罪悪感はありましたが、それ以上に肩の荷が下りてほっとしたという気持ちの方が大きかったです。
また、残ったアパートの一部も改装し遮音材などを入れることで、アパートのネックだった騒音被害も軽減し、新しい借り手を見つけることができました。
借金で悩んでいるなら1日でも早く弁護士に相談するべき
あれから、10年経ち、今は残ったアパートだけは守ろうと努めています。家賃収入などはほとんど見込めませんが、家賃を生活費にあてる気は毛頭なく、残った借金と税金さえ払うことができたらいいやという気持ちでいるので、以前よりも気楽にアパート経営をやっていけています。借金整理は過去を清算し、将来の生活に希望を見つけることだと思います。借金を整理することで、財産なり思い出なり、大切なものを手放すことになるかもしれません。
それが怖くて、ためらっている方も多いと思います。だけど、手放して初めてほっと息をつけるということもあります。抱えすぎた荷物を少し置いてみようかなというくらいの気持ちで、弁護士や専門家の方に相談してみるのがよいと思います。
また、私のように借金返済のもとになる不動産が無くても、自己破産や任意整理の方法を活用すれば、借金整理をすることが可能です。詳しくは弁護士や司法書士の専門家に、一度相談してください。
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