任意整理で夫の借金1150万円が150万円に減額した体験談
サラリーマンの主人が37歳の時に債務整理をしました。借金の経緯ですが、主人は私と出会う前にき合っていた女性がいました。その女性と婚約していた際に、将来に住むための家を購入したのですが、最終的に婚約破棄となったんですね。
そのため、購入した家も不要となり、任意売却したものですが残債が多く返済が滞っていました。
残債の額が約1000万円です。それに遅延損害金が付き1150万円になっていました。
その債権が銀行からサービサー(債権回収会社のことです)に借入先が変わり、督促状や督促の電話がかかってくるようになったんです。
当時、私のお腹には第一子がおり、働くこともでき生活はぎりぎり。とてもじゃありませんが、残債を払っていく余裕は全くありませんでした。
1150万円という途方もない金額を返済していくことへの恐怖感、主人が延滞者だと賃貸物件もなかなか借りられない、もちろんローンも組めないなど、生まれてくる子供の将来を考えると本当に不安でたまりませんでした。
一方で能天気な楽観的な主人を見ていると、苛立って喧嘩してしまい、すぐにでも自己破産をしてもらいたかったのです。ただし、主人の職業が自己破産すると働けない職種であったため、転職して自己破産をするか、任意整理をするかどうするかを債務整理の方法を決めなくてはいけませんでした。
そんな時、サービサーから一括返済するように法的手続きをとるという内容証明が届き、不安になり法テラスへ駆け込んだんです。
法テラスの弁護士さんが言うには、「任意整理はなかなか応じてくれない場合が多いので、やはり自己破産の方がいいのではないか?」というお話でした。そして、主人も転職活動を始めてくれたんですね。
運良く転職先も見つかったのですが、やはり長年働いた今の会社に愛着があるようで、できれば任意整理の方向で・・・と弁護士に頼みこみました。
と言っても、ある程度まとまった金額でないと、もちろん任意整理も応じてくれません。私の預金は100万円弱。しかし出産費用を考えると、返済に充てられるのは70万円程度でした。
主人は弁護士になるべく100万円で任意整理できないかと依頼したところ、借入先のサービサーは始めは任意整理には一切応じないと言っていたようです。
しかし、主人が自己破産の準備もしている話をすると、サービサーも譲歩し200万円という金額を提示してきました。そこからお互い一歩も引かないやりとりがあり、1ヶ月近く経ったところで弁護士の力なのか150万円で任意整理が決まりました。
この時ばかりは、さすが弁護士は交渉のプロだなと驚かされました。
ただし、指定された支払期日がなんと出産予定日だったんですね。期日までは1週間しかありません。足りない80万円をどう工面するか悩みました。
まずは主人の生命保険からの借り入れ。これが上限いっぱいの33万円。残りの47万円は主人にはどうしようもできないので、私のクレジットカード2枚でキャッシングし、どうにか150万円を用意できました。
さて、明日振り込みをしようと思った夜中に前期破水です。今にも生まれそうな状態でしたが、赤ちゃんがどうにか粘ってくれて、翌日に振込を済ませて即産院へ。人生の一大事の時に何やってるんだと情けなくなりました。
今思えばこの出産直前の状況が一番辛かったかもしれません。
弁護士費用は法テラスを利用したため41,500円で済みました。他の弁護士を利用したことがないので、法テラスの良し悪しは分かりませんが、親身に相談にのってくれたと思います。
それから、任意整理をして私が不安だったのが、信用機関にブラックとして登録されるため、ローンが組めなくなるのでは?というものでした。
ただ、これについてはある一定期間が過ぎると、主人の延滞履歴も消滅するため、賃貸物件もすんなり契約できたりローンも組めたので良かったです。
最後にあの頃を振り返ると、やはり借金の返済が滞っていると、社会生活で何かしら弊害があり、それにより将来の可能性が否定され、心まで暗くなってしまいがちです。
しかし、債務整理することでこれまでの暗い生活からの終わりが見え、新しい生活がもうそこまでやってきてる実感が持てました。もし、今あなたが借金で悩んでいるなら、その時間がもったいないので、一刻も早く弁護士や司法書士などに相談し、債務整理をすることをお勧めします。