夫の借金は妻に返済義務があるって本当?日常家事債務の場合は支払い義務が発生する

夫婦は家族なんだから、夫の借金は妻にも返済する義務がある」そんな風に考えている方は少なくありません。

また、テレビでホームドラマを見ていると、奥さんに借金の取り立てて苦労をさせないために、旦那さんが離婚を決断するなんてシーンをたまに見かけます。

本当に夫の借金を妻が返済する義務はあるのでしょうか?

目次

配偶者の借金について、返済の義務は無い

この点について、原則として借金の返済義務を負うのは借主である債務者その保証人(連帯保証人も含む)だけです。

もし奥さんが保証人になっていなければ、旦那さんの借金の保証義務は負いません。

つまり、旦那さんの借金を妻がは返さなくても良いというわけです。

また、消費者金融・街金の中には「夫が借りたお金なんだから、奥さんが返すのが当然でしょ」など強く返済を要求してくる業者も中にはいます。

村井

しかし、法律上は配偶者の借金を返済する義務はありませんので、返済を拒否するようにしましょう。

それから、相手が闇金融業者でこちらが正論を言っても通用しない、あるいは相手に対して強い態度を取るのは怖いという方は、弁護士や司法書士が在籍している法律・法務事務所に相談をされることをおすすめします。

なお、法律事務所の中には闇金への対応は一切受け付けていないところも多いため、事務所選びは正直難しいです。

以上、紹介したように原則として、配偶者の借金については返済の義務がありません。

ただし、例外的に旦那さんの借金を返済しなくてはいけないケースもあります。

以下にその例外について詳しく解説します。

日常家事債務にあたる借金は配偶者にも返済責任がある

先ほど紹介した例外というのが、借りたお金の使い道が『日常家事債務』にあたるものだった場合です。

日常家事債務とは

日常家事債務とは、普段使うお金にあてはまる借金になります。

例えば、生活必需品の購入、夫婦で暮らす住まいの家賃光熱費の支払い、夫婦の医療費、子供の教育費などです。

日常家事債務に該当する使用目的
  • 生活必需品の購入
  • 家貨
  • 電気・ガス・水道料金
  • 医療費
  • 教育費
  • 身分相応の洋服
  • 化粧品代

もし、借金の理由がそれらに該当するものだった場合は、配偶者は互いに連帯して支払い義務を負うと定められています。

ただし、借金が本当に日常家事債務にあたるかどうかの判断は、法律の知識のあるプロに任せるべきです。

法律知識のない人間が、借金問題について一人で誤った判断をするのは危険ですからね。

そのため、もしあなたが日常家事債務かもしれないと考えても、一度借金問題に詳しい弁護士に相談してみることをおすすめします。

それに借金問題に強い弁護士に相談しておけば、もし日常家事債務に該当する借金であっても、すぐに任意整理や個人再生などの方法で借金整理をすることができるメリットがあります。

借金問題は一人で悩んでいても解決をすることはありませんので、まずはあなたの状況をお金もプロである弁護士に相談してみましょう。

なお、どの法律事務所に相談すれば良いか分からないという方は、『借金解決診断シミュレーター』が便利です。

本記事のまとめ

保証人なっていない限り、原則として夫の借金を返済する責任は妻にはありません。

ただし、借金が日常家事債務だった場合には配偶者にも、支払義務はあります。

どちらに該当する借金が判断が難しい場合には、一度弁護士に相談するのが無難です。

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