奨学金の返還免除は、本人の死亡と障害のときだけです。収入の低下だけでは対象にならないので、理由に合う制度を確認します。
返還免除
第1級は残額全額
減額返還
月額を最大4分の1に
返還期限猶予
通算10年まで先送り
猶予申請
返還免除の対象は、死亡と障害のみ
| 状況 | 免除される範囲 |
|---|---|
| 本人の死亡 | 残額全額 |
| 障害が第1級 | 残額全額 |
| 障害が第2級 | 残額の4分の3まで |
| 収入の低下だけ | 対象外 |
免除は、願い出て審査を受けて決まります。自動的には消えません。
障害の程度は、障害者手帳の等級とは別に、機構の医師が診断書で審査します。結果は、受理からおおむね1〜2か月で文書で届きます。
免除の申請は、書類の郵送のみ
用紙は保証のしかたで違います。人的保証と機関保証で様式が分かれるので、自分の奨学金に合うものを選びます。
機構のサイトから、保証の種類に合った返還免除願を印刷します
死亡の場合は戸籍抄本などの原本、障害の場合は収入証明書と機構所定の診断書を用意します
免除願に連帯保証人と連署し(機関保証は本人のみ)、返還総務課の返還免除係へ送ります
不備があると照会や返送があります。診断書は封を開けず、密封のまま送ります
願出用紙と記入要領は、機構の案内ページから入手できます。
大学院の業績による免除は、貸与終了時に大学経由で決まる別制度です。今返還中の方は対象になりません。
減額返還は、収入が減っても使用可
毎月の返還額を下げて、返す期間を延ばす制度です。返す総額は減りません。
期間が延びても、第二種奨学金の利息の総支払額は変わりません。
減額の条件は、延滞なしが前提
適用中に2回続けて引落しができないと、適用は取り消されて延滞金が付きます。
減額返還の申請は、ネットか郵送
未加入なら、先に加入手続きをします
減額の割合と適用期間を選んで送信します
願出用紙と証明書を、猶予減額受付窓口へ郵送します
返せない時期は、返還期限猶予で先送り
承認された期間の返還を先送りする制度です。免除ではないので、元金と利子は残ります。
第二種奨学金は猶予の期間中、利息が付きません。再開までの据置期間には付きます。
一般猶予は1年ごとの申請、通算10年
| 猶予の事由 | 年数の上限 |
|---|---|
| 経済困難・失業中・新卒等・海外居住など | 通算10年 |
| 傷病・生活保護・産休育休 | 制限なし |
| 災害 | 同じ原因では発生から原則5年 |
事由に合った証明書が要ります。経済困難なら所得証明書などの原本です
猶予願とチェックシートに必要事項を書きます
スカラネット・パーソナルか書面で出します。延滞する前に出すのが原則です
在学中・第一種の一部の猶予
| 種類 | 使える期間 |
|---|---|
| 在学猶予 | 在学中、卒業予定の年月まで(通算10年) |
| 猶予年限特例・所得連動返還型 | 収入の基準を超えるまで(年数の上限なし) |
延滞中でも使える猶予の申請
延滞金は年3%。遅れた金額(第二種は利子を除く元金)に、期日の翌日から日割りで付きます。
信用情報に登録の対象
延滞中でも申請できる猶予は3つ
- 延滞が始まった年月から事由と証明書がそろえば、1年ごとに区切って一般猶予を申請できます
- 証明書がそろわない期間は、その期間の分を入金してから申請します
- 入金も難しい事情がある場合は、延滞を据え置いたまま猶予を受ける形があります
自分の形が分からない場合は、奨学金相談センターで確認できます。
制度で払えないなら、借金全体の見直し
奨学金も債務整理の対象にできます。返す見込みが立たない場合は、制度の申請と並行して、借金全体を無料相談で確認する段階です。

迷う場合は、状況に合う相談先を診断する
奨学金の救済制度で、よくある不安
- 収入が少ないだけで、返還免除になりますか?
- 猶予を受けている間、利息は増えますか?
-
第二種は猶予中、利息が付きません。終わってから再開するまでの期間には付きます。
- 減額返還を使うと、返す総額も減りますか?
-
減りません。月の額を下げた分、返す期間が延びるだけです。第二種の利息の総支払額も変わりません。
- 本人が亡くなった場合、家族が奨学金を払うのですか?
-
相続人や連帯保証人が、返還免除を願い出られます。書類がないと保証人が代わりに返します。
- すでに延滞しています。今からでも猶予を申請できますか?
-
できます。延滞が始まった年月から、証明書がそろえば申請できます。そろわない期間は入金が必要です。
- 申請すれば、必ず認められますか?
-
審査があり、承認された期間や割合だけが適用されます。認められなければ、返還はそのまま続きます。
事務所に相談する場合は、費用の総額と選び方を先に押さえておくと、判断がぶれません。

